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RPAとOCR:人手による文書作業の廃止
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現在、多くの企業がロボティックプロセスオートメーション(RPA)の活用による繰り返しタスクの自動化に慣れ親しんでいます。進化するコグニティブ自動化 テクノロジーにより、RPAは、単純なタスク自動化の枠を超えて、人工知能(AI)と機械学習(ML)による複雑で高度な学習や意思決定へと飛躍的に進歩しています。
RPAの基本形は、人間の行動を模倣して、規則的なタスクを人間よりも速く正確に実行することです。ただし、RPAボット(自動化「ソフトウェアボット」)が自らの行動から学習したり、変更に適応したりすることはありません。RPAボットは管理タスクなどの定型的な作業を指示のとおりに実行するだけです。
一方で、機械学習(ML)には学習プロセスが伴います。MLは人間の学習行動を模倣して、必要に応じて意思決定や適応を行います。これは、データを分析して学習し、未来の行動を予測する機械学習アルゴリズムによって行われます。人間の介入は不要です。
RPAボットは請求処理を行えるかもしれませんが、送信者によるフォームへの入力にミスがあった場合を考えましょう。MLはミスを検出して学習し、次回以降に同じミスがあった場合は修正を行えるようになり、時間とともに品質が向上していきます。
そのため、RPAはチェスの駒を動かすことができますが、MLはゲームで勝利する方法を学習できます。人工知能(AI)を少し取り入れるだけで、新しい戦略を考え出せるチェスの達人になることができます。
AIは「思考」テクノロジーであり、MLは「学習」テクノロジーであるとよく説明されますが、MLとAIは厳密にはどう違うのでしょうか?
AIとは、自然言語処理(NLP)、ディープラーニング、仮想エージェント、さらには機械学習など、多くのテクノロジーを含む包括的な用語です。
AIは人間の思考を模倣して、推論や学習など複雑なタスクを実行します。MLとは、データを基に学習したアルゴリズムを使用して情報に基づく意思決定を行うAIの「学習」部分を指す用語です。
他の観点から捉えることもできます。AIは思考を可能にするシステムであり、MLは学習内容の出力です。AIを使用することで、機械は人間の知能を真似て問題を解決できます。一方、MLを使用することで、機械は過去のデータから自律的に学習できます。
インテリジェントオートメーション(IA)とは、業務プロセス管理(BPM)、RPA、AI(MLを含む)を統合したものです。
IA = BPM + RPA + AI(ML)
インテリジェントオートメーションプラットフォームにより、RPAボット(「デジタルワーカー」)が柔軟性と順応性をもってデータやアプリケーションを扱えるようになります。デジタルワーカーは人手なしに高度なタスクを行うことができます。そのような連携を、インテリジェントオートメーションによるソフトウェアロボットの進化と考えてください。
インテリジェントオートメーションの例としては、顧客からの質問に答えるチャットボット、人事部への休暇申請の自動化、新入社員の身元調査の処理などが挙げられます。IAには様々な業界にわたるユースケースがあり、ワークフローや一気通貫の業務プロセスの合理化に役立ちます。
MLをRPAに追加して自動化能力を強化することで、業務プロセスの効率を向上させ、コストを削減することができます。
自動化ソフトウェアとそれを業務プロセスに適用する方法について詳しくまとめています。
MLアルゴリズムをRPAに追加することで、デジタルワークフォースの活用範囲を管理タスクから複雑なプロセスに広げることができます。この自動化能力によって実現可能なユースケースをいくつか紹介します。
上記の例から、RPAとMLはどちらも有用なテクノロジーであり、両者の連携が有効であることは明白です。RPAとMLは単独でも機能しますが、両者を連携させることにより、金融、医療、保険請求処理、製造といった業務に活用できる可能性を秘めています。
RPAは以前から存在していましたが、AIにより、業務プロセスで活用できるインテリジェントオートメーションソリューションに進化しました。プロセスの最適化を目指しているのであれば、AIとRPAが理想的な解決策となります。
SS&C | Blue Prism® Decisionを利用することで、プロセス開発者はMLベースの意思決定をワークフォースに取り入れ、AutoMLを通じてMLモデルを短時間で構築できます。Decisionは、最小限の労力と専門知識で人間を模倣した意思決定を自動化し、意思決定に至った経緯を説明する詳細な監査ログを提供します。
例えば、Decisionの利用により、デジタルワーカーが実行する手順を削減することで、銀行口座の申請プロセスを円滑化できます。担当者は、クライアントの申請地がどこか、クライアントが該当国の居住者かどうか、クライアントが適切な年齢かどうか、クライアントがすでにアカウントを保有しているかどうかなどを考慮する必要があります。ただし、Decisionがそのすべてを行うため、情報に基づく意思決定をより早く行うことが可能になります。
SS&C | Blue Prism® Enterpriseには、デジタルワークフォースの構築に必要なすべてのものが揃っています。Enterpriseは、プロセスの自動化を開発し、デジタルワークフォースの実行、管理、オーケストレーションを行うための、安全で拡張可能なプラットフォームです。
Enterpriseには、デジタルワークフォース、デザインスタジオ、コントロールルームが含まれています。デジタルワークフォースは、業務プロセスを模倣して学習する自律型ソフトウェアロボットであり、AIとMLの機能で強化されています。デザインスタジオは、ノーコードのドラッグアンドドロップ自動化ビルダーであり、業務全体でプロセス自動化を簡単に再利用・拡張できるようにする再利用可能な「オブジェクト」を備えています。最後に、コントロールルームは、デジタルワーカーにプロセスを割り当て、要求に応じてタスクを拡張する場所です。また、自動化プロセスの稼働状況をリアルタイムで可視化できます。
このブログですでに説明したように、様々な業界や業務プロセスで自動化を活用できる可能性があります。自動化により、時間の節約、組織のコスト削減、業務の効率と生産性の向上が実現します。
組織のデジタルトランスフォーメーションを実現する方法を知りたい方は、SS&C Blue Prismのエキスパートに今すぐお問い合わせください。
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