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インテリジェントオートメーションの時代に向けた市民開発者の育成 – 第2部
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シチズン開発には数え切れないほどのメリットがあります。ここでは、それを6つに絞り込んでご紹介します。
かつて、アプリケーション開発には数週間、時には数か月の時間が必要でした。多額のコストがかかり、すでに過重な負担を強いられているITチームの時間を奪ったり、サードパーティデベロッパーにアウトソーシングしたりすることも多々ありました。シチズン開発は、組織内からアイデアを集め、社員が解決策を見つけられるようにすることで、その時間とコストを大幅に削減するアプローチです。また、専門的ではないシンプルな開発ツールをシチズンデベロッパーが使用できるようにすることで、信頼性の高い有益なアプリケーションをわずか数日で開発し、必要に応じて再利用、拡張することもできます。
シチズン開発のねらいは、自動化の開発期間を短縮し、ITチームの負担を軽減することにあります。これにより、ビジネスユーザーは、ローコードツールまたはノーコードツールを使用して自動化を開発、デプロイできます。自動化の優れたメリットを得るために、プロのデベロッパーを雇う必要はありません。
「時は金なり」と言われるのと同様に、資源にも金銭的価値があります。また、時間を持て余した社員はコスト要因にもなります。それでは、組織の業務を隅から隅まで知っている現役社員(つまり人的資源)に、業務プロセスを改善するにはどうすればよいかを尋ねたらどう答えるでしょうか。社員はおそらく何年も前からこれらのプロセスに取り組んでおり、うまく機能していない箇所(ボトルネック)とその改善方法(可能性)を正確に把握している可能性があります。つまり、社員こそがシチズンデベロッパーです。シチズンデベロッパーは、業務効率化のための斬新なアイデアを生み出します。その目的は、以下のとおりです。
企業がシチズンデベロッパーモデルの採用を進めている背景には、このような理由があります。ありがとうございます。それでは、関連する役割と責任を見ていきみましょう。
シチズンデベロッパーとは、幅広い専門的スキルを持たず、経験豊富なソフトウェア開発者でもない組織内部の人物を指します。これらのスキルや知識がなくても構いません。企業の社員のほとんどはコーディングの専門家ではなく、最近の自動化ツールがあれば、シチズンデベロッパーが専門家である必要もありません。シチズン開発は、組織の業務を革新および合理化するためのアイデアを新しい視点からクラウドソーシングする重要なアプローチです。さらに、社員が業務効率化の取り組みに参加し、キャリアアップを図ることも可能になります。
シチズンデベロッパーは、ローコードまたはノーコードの自動化ツールを使用して、インテリジェントオートメーション(IA)ソリューションを開発し、デプロイします。ここで使われるのが、自動化ソフトウェアとデジタルワークフォースです。IAのデジタルワークフォースは、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)のタスク自動化機能、人工知能(AI)の優れた知見、業務プロセス管理(BPM)のモニタリング機能を兼ね備えたソフトウェアロボットです。
アプリケーション開発プロセスに進む前に、現行のプロセスがどのように実行されているかをシチズンデベロッパーが確認するのがベストプラクティスです。これにより、どのような自動化を実装すべきか、計画しやすくなります。各業務プロセスを体系的に手動で確認することとも、SS&C | Blue Prism® Captureを使用して自動的に行うこともできます。
次に、シチズンデベロッパーはアプリ開発に移ります。ここでは、SS&C | Blue Prism® UX Builderなどのユーザーフレンドリーなドラッグアンドドロップ形式の自動化プログラムを使用して、自動化を構築し、デプロイします。UX Builderは、エンタープライズWebアプリケーションを構築するためのノーコード開発プラットフォームです。
シチズンデベロッパーは、自分自身と自分がデプロイしたデジタルワーカーとの間に、「アテンド型自動化」と呼ばれる簡単なコミュニケーションループを確立することもできます。ここでは、デジタルワーカーのパフォーマンスを最適化するための二重のチェックと均衡化のために、人間の社員がヒューマンインザループ(HITL)で介入します。これを行うには、ユーザーがデジタルワークフォースと安全に対話できるインターフェースが使用されます。SS&C | Blue Prism® Interactは、ビジネスユーザーにとってシームレスなアテンド型自動化を実現します。
人であれテクノロジーであれ、何かを管理するときに、多少の計画と工夫が必要であることは周知の事実です。その両方を実現するのがSS&C | Blue Prism® Robotic Operating Model™(ROM2)であり、プロジェクトの成功に必要なすべての開発ツールとリソースを提供します。ROM2は、インテリジェントオートメーションイニシアチブの戦略化、構築、デプロイ、モニタリング、最適化のための実証済みの方法論に基づいて、組織を成功へと導きます。
前述したように、シチズン開発には多くのメリットがあります。ここでは、それらを簡潔に説明できるよう、6つのメリットに絞り込んでご紹介します。
ドラッグ&ドロップのインターフェースを備えたアプリケーションをシチズンデベロッパーに作成させることで、自動化に要する時間を短縮できます。つまり、ボトルネックが少なくなるため、組織のワークフローが改善されます。UX Builderのようなソフトウェアアプリケーションを使用すると、シチズンデベロッパーは課題を迅速に克服し、新しい課題に専念できるようになります。
シチズン開発は、現職の社員のスキルアップにつながります。業務アプリケーションの構築というやりがいのある仕事に加え、それに関連するキャリアアップの機会を社員に提供することで、会社に対するロイヤルティを高めることができます。これにより、社員の離職に伴うコストを節約でき、社員の士気向上にもつながります。
シチズン開発はイノベーションを推進し、目標達成のための新しい方法を見つける取り組みに、組織全体から人材を参加させます。開発が迅速化し、ユーザーフレンドリーな開発ツールにアクセスできるため、シチズンデベロッパーは業務プロセスの機能を根本から変革できるようになります。
ITチームは、重要なソリューションの構築、既存のシステムや時代遅れのシステムの保守、大量のチケットリクエストへの対応に追われ、すでに過重な負担を強いられていることもめずらしくありません。シチズン開発は、絶え間ないトラブルシューティングの必要性や、新しいアプリを作成する必要性を排除することで、ITチームの負担を軽減します。
シチズン開発により、アプリの開発期間が短縮されるだけでなく、アプリの再利用も可能になります。これにより、冗長性が軽減されるほか、組織の運営方法とその効率化について、組織全体のユーザーの認識を深めることができます。ツール、リソース、アイデアを共有することで、組織の透明性が高まり、さらなるイノベーションの余地が生まれます。
シチズンデベロッパーがこれらのアプリケーションを作成できるようにすることで、アプリをより早く、より低コストで入手することが可能になります。社外から人材を雇用する必要はなく、徹底的なインフラストラクチャの変更も必要ありません。その代わりに、シチズン開発ではすでに手元にあるリソースを活用でき、アウトソーシングや、バグのあるサードパーティ製アプリケーションが必要となりません。
それでは、これらのメリットをさまざまな視点から見てみましょう。
シチズンデベロッパー | ビジネスユニット | IT/自動化チーム | 組織全体 |
よりやりがいのある、有意義な仕事ができることで、従業員体験が向上する。 | 低リスクで価値の高い自動化をより迅速に実現できる。 | 統制やガバナンスを損なうことなくITチームの負担を軽減できる。 | ソフトウェア、人材、インフラストラクチャのコストを削減できる。 |
新しいスキルと経験を得ることができる。 | 実際の業務プロセスから得た知識を開発プロセスに反映させることができる。 | ITチームの負担を軽減し、より価値の高い戦略的な作業に専念させることができる。 | 運用の機敏性の向上が収益の増加につながる。 |
新しいキャリアの可能性や機会を発見する。 | 継続的なイノベーションの文化を育む。 | 「比較的単純な」開発タスクから解放される。 | 顧客体験と従業員体験が向上する。 |
シチズン開発プログラムのメリットを享受できるよう、SS&C Blue Prismの導入をぜひご検討ください。SS&C Blue Prismでは、あらゆる場所のあらゆる組織を対象に、業務効率化のためのサポートをご提供しています。
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